いしずえ

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#哲学・思想

思想 鉱脈

世人は、口を開けば政治への風当りは舌鋒鋭く、特に時の政権への批判、誹謗、中傷は止どまるところを知らない、よって我が国の政権はここ数年、一年に一人の割合で交代劇がみられた。世界に類のない不安定内閣が助長されている。将に、日本の足を引っ張って…

思想 鉱脈

世人は、口を開けば政治への風当りは舌鋒鋭く、特に時の政権への批判、誹謗、中傷は止どまるところを知らない、よって我が国の政権はここ数年、一年に一人の割合で交代劇がみられた。世界に類のない不安定内閣が助長されている。将に、日本の足を引っ張って…

思想 鉱脈

世人は、口を開けば政治への風当りは舌鋒鋭く、特に時の政権への批判、誹謗、中傷は止どまるところを知らない、よって我が国の政権はここ数年、一年に一人の割合で交代劇がみられた。世界に類のない不安定内閣が助長されている。将に、日本の足を引っ張って…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 戒。わしに少し教えて欲しいもんや。 學。詩が好きと見えるね。 戒。いや老師が始終作りよる~小儈先生大分荒っぽくなる~どうもわしには下手じゃと思えてならん。そこを確めたいんや。 學。なかなか野心家だね。尊公。いやありがとう。もう一…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。そう、すみませんが一寸やって貰いましょう。 戒本君手拭を丸めて垢擦りにくるみ、せっせとこする。それから石鹸でスルスルと洗う。 學。戒本君か、君は何を勉強して居るかね。 戒。四書や法華経を読んで居ます。そして時々老師から面白い…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 静かに身體を淨めてじーっと湯槽に沈むと、心持よく湯が溢れて、チョロチョロと流しから外庭の溝に落ちる音が旅に疲れた心をうっとりさせる。窓を明ける。山々が蒼然たる暮靄に包まれて何處かに淙々たる谷水の音が響く。そのまゝ眼を瞑り膝を…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。いや有難う。 儈。戒本、戒本、おふろへご案内じゃ。 泉水に沿った長廊下を突當り、右に曲って又突當ると湯殿に為る。拭きこんだ一坪の板敷に危ふく滑りかけて、小儈の飄輕な掛聲に笑いながら汗ばんだ著物を脱いで石疊に下りた。椹の厚板…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。うーむ、聖胎の長養ということをこれで始終考えて居るのだが、如何も書に耽っては神を傷けるし、人に向って講論すればするで性を暴殄(てん)するし、なかなか真を養うという事は難しいね。 儈。兎に角焦ると必ずものを傷う。わしは時々い…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 儈。や、失禮失禮、これこれ戒本、お茶を持って来んか。 戒。はい、只今。 學。今夜は久しぶりで筧の音を聴いて眠れる。此の頃は大分心神が餓ゑて居るので、夜雜夢が多くていかん。 儈。ちと瘦せ過ぎた様だ。全く、気をつけんといけないな。ま…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 何にも飾りの無い淡泊な室である。 壁に石濤の寒流に枯葦を描いた雅な一幅が懸って居て、床の間には誰がやったか、木を抉って樸拙な彝(禮器)に象り、巧に長尾猿を彫刻したものが一つ坐って居る。 それにまた何とも云へぬ妙味がある。 ふりか…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 此奴だな先刻の帝の懸解坊主はと可愛しく思いながら奥に通る。靴下で小儈はつるりと滑って、やつと踏みこらえた。 學。君。そうぴょこぴょこ歩くから滑る。もっとのっそり牛の様に歩くのだよ。 小。大きにありがとう。 飽迄も人を食った小儈で…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 靴を脱いで式臺に上るのを、小儈はじろじろ眺めて居る。 小。行儀の悪い人やな、此の人は。 學。如何して? 小儈はぴょこりと式臺に下りて、 小。こうちゃんと靴は揃へて脱ぐものやがな。 學。いや失敬失敬。 ブログランキング・にほんブログ…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 こんもり茂った杉並木の間を幾十階かの石段が急勾配を為して、其の上に門が見える。もう日は大分傾いて麓の方がはや暮色を帯びかけて居る。 和尚は庫裡へ廻った。私は獨り古いがっしりした玄關に佇んでゐると、ちょかちょかと一人の怜悧そうな…

思想 鉱脈

世人は、口を開けば政治への風当りは舌鋒鋭く、特に時の政権への批判、誹謗、中傷は止どまるところを知らない、よって我が国の政権はここ数年、一年に一人の割合で交代劇がみられた。世界に類のない不安定内閣が助長されている。将に、日本の足を引っ張って…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。一體いくつかい其の小儈は?。 儈。こーつと十二だったかな。 學。ハハハ……こましゃくれた面白い奴だな。 そして如何した。 儈。しかたがない。小儈と二人で寺へ持って帰った。やれやれ石段へ着いたよ。 ブログランキング・にほんブログ村…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 儈。一月程前だった。其の小儈がひょこひょこわしの居間へ来てね、古人も案外嘘をいう。一寸来て見ろと言うのさ。わしも少々わけが分らん。何を言うのじゃと言ったら、まあ来て見なされとぐんぐんわしを引っ張る。しかたがないで小儈に引っ張…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。今何人居るかい。 儈。三人だがね。その中一人手に負えぬ瓢輕者が居る。ちょっと面白い小粋だよ。また上るよ。萱を用意しなさい。…… ほら、松の枝が出っ張って居る。うつむいて歩いて居ると首を吊るぜ。 學。なる程厄介な枝だな。通り路を…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。絶唱だ。高巌に赤々と燃ゆる夕日が沈んで行って、深谷に夕暮の非風を催す。靑玉の様な峽を天斧でつんざいて、一雙の飛瀑。實に好い。仙人に隨って、緋鯉に乗り白蓮を持して淸冷中に飛び下ろうという一結亦何とも云えぬ。古今東西瀧を詠じ…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 儈。高巖赤日下り 深谷悲風来る 靑玉峽を劈開して 飛んで出づ兩白龍 亂沫霜雪を散らし 古潭靑空を搖がす 餘流滑々して聲無く 快潟す雙石谷 我来りて去るに忍びず 月飛橋の東に出づ 蕩々 白銀闕 沈々 水晶宮 願はくば琴高生に隨い 脚に赤鯉公を…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 灌木の繁みを分けて二人は巖頭に立った。 脚下を潜って、一道の白龍が身を跳らして飛び下る。 下には気持の悪いほど蒼黒く澄んだ瀧壺が絶えず白雪を噴いて、苔蒸した兩崖は飛沫の為にしっとりと濕って居る。 學。おっと。何だか誘いこまれそう…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 儈。東京等に住んでゐると餘計自然が戀しいだろうな。わしなどはふだん別に何とも思ってゐないが、町へ出て泊ると急に山が戀しくなるよ。 萱の叢を掻きわけて漸くに山間の空地に出た。一條の渓流が音もなく岩石の間を走って居る。流石に風がひ…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。渓流の音は好いな。僕は書斎で読書したり、夜枕につく時、如何かすると淙々たる渓流の響を聞くことがある。去年ふと思い立ってある日河口湖へ出かけた。大月で汽車を下りて、がた馬車に乗って、夕方桂川にさしかゝった時、プーピープーと…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 「右瀧道。」 學。瀧があるのかい。 儈。ある。小さい渓流が急に絶壁から落下してゐる。下から見るより上からが好い。一寸寄って見ようか。 學。うん。好かろう。 儈。踏み外すと危ないよ。少し降りるから。それ。萱で手を切りなさんな。……枝…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 四五丁行くと、だらだらと下り坂に為って、却下の渓流から吹き上げる涼風にさやさやと木々の葉が裏返る。 下り盡した所に一宇の地蔵堂が建って居て、大慈大悲の顏をした地蔵尊が、誰の供えたものか、かちかちの小餅をじっと眺めて居られた。 …

『童心殘筆』より

山水養性記 一 儈。そういうわけじゃないがね。わしは帽子が嫌いじゃ。頭のてっぺんは何となく天の霊気を呑吐する様な気がするからね。此奴を覆うと心が暗くなる。まあ大層に言うとだ…… 學。なるほど。そうかも知れん。時になかなか暑いね。まだどれくらいあ…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 儈。はつはつ……鳥のとびのことさ。里の衆が頬冠りして柴刈りに来ると、鳶がつつつと舞い下って来て、ぱっと其の手拭を攫ってゆくそうだ。 學。なるほど山賊を働くわけだな。 儈。女共はまだ好い。いま柴を擔いで行ったあの老爺さ。この間まん…

『童心殘筆』より

山水養性記 一 學。好いな。純朴な山家の民は。 儈。有難い。全くな。見ず知らずの他人でも懐しそうに迎える心が嬉しいな。どれ、ぼつぼつ行こうか。 儈は飄然として石橋を渡る。左と読めて後は苔蒸した立石が萱の中に斜になって踏み止まって居る。 路を左に…

永遠の道 第二巻受難の巻

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『童心殘筆』より

山水養性記 一 蟬の聲に膏汗を絞られて爪先上りに八丁の狭い石ころ路を上ると、右頭上に迫る絶壁が大きくカーブして、鼻を廻るとやがて石橋に出遭う。 帽子を取る。 颯と一陣の青嵐。 それを融かして渓流が淙々として麓に走る。 橋畔の石に腰かけて、上流の…

『童心殘筆』より

温泉行 年老いた両親をこんなところへつれて来たいもんだ~ふと考えた~そうだもう十年というもの親に伴うて歩いたことがない。 子供は如何しとるかな。 先刻汽車で見た子と丁度同じ年頃だが、今頃は母に抱かれて眠って居るだろう。 あれを此処へつれて来て…