いしずえ

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第五章 近代思想

民主主義 ホップス 十七世紀イギリスのホップスは利己心は在来の倫理では悪とされたが、ホップスは利己心を善でもなければ悪でもないとした。人間は心身の能力において生まれつき平等である故、人間が利己心によって、相互に戦い、相互に欺きあい、残忍なや…

第五章 近代思想

十八世紀 民主主義・合理主義 この世紀には、感情的人間観が成立した。人間の人間たる本性は感情にあるとする人間観である。十世紀において理性によって感情を規制するところに、人間の人間たる所以があると考えられたに対し、十八世紀においては、人情味、…

第五章 近代思想

十七世紀 人間尊重 デカルト このルネサンス・ヒューマニズム運動と宗教改革運動とによって、西欧人は、古代文化の教養人的人間像と原始キリスト教の信仰者的人間像を、自己のものとし、自己の進むべき道を模索しつつ十七世紀以降、本格的に、独自の文明の形…

第五章 近代思想

十六世紀 ルネサンスに始まる。宗教改革を端緒としてルネサンス運動が起った。ルネサンス運動は八世紀から十二世紀に至る長い準備期間を経て十三世紀以降その文明形成に入った。十四世紀から十六世紀に至る思想で特に注目すべきものは二つある。一つはイタリ…

第五章 近代思想

二十世紀の現代、人類は国際社会が世界的規模において現実に実現されようとしている。これ迄に超民族的大帝国が二千五百年前にペルシャ帝国を初めとし、ギリシャ帝国、続いてローマ帝国、印度クシアナ及ゲプタ帝国、中国帝國、中央アジアのサラセン帝国、蒙…

第四章 中世の思想

中世の儒教 後漢に仏教が伝来し老壮の思想は晋の清談を生み、別に道教が生まれ、いわゆる六朝には道仏の二教の隆盛と抗争が著しかった。この道学が新儒教として立ちあがった。道学は道教仏教を排斥し、天地万物の本源を大極といゝ、それには動と静二つの活動…

第四章 中世の思想

中世の仏教 釈尊の歿後紀元前三世紀のマウリア王朝のアショーカ王の時代に王の支持を受けて仏教は全印度に普及し、仏教教団の発展は、保守的正統派の上座部と進歩的改革派の大衆部との分裂を招き更に両部とも細分裂した。それは釈尊の教え、教典の解釈と整理…

第四章 中世の思想

神意に絶対服従 何がマホメット教をしてかくまで成功せしめたか、何處にその力が伏在しておるか、というならば、宗教信仰、特に唯一神の観念に基く世界観による。この宗教は神意と服従の二つに見ることができる。この世界は神の世界で、神の主宰する世界にお…

第四章 中世の思想

マホメットの生立ちとその版図 マホメットは、「天は唯一の神なり、マホメットはその使徒なり」と宣教の標語にした。神は人類を導くために無数の予言者をこの世に送って、神の聖旨を伝える。その多くの予言者の中に、アブラハム、モーゼ、キリストは優れた予…

第四章 中世の思想

マホメット教の戒律 (宗教的戒律) 酒・阿片 — この二つは人間生活に不必要で且つ有害であるとしている。 生血、豚肉、病死闘死した鳥獣肉および異教徒の屠殺した鳥獣肉食を絶対禁止する。 奴隷の使用禁止。 (家族的戒律) 物心共平等に取扱える能力ある場…

第四章 中世の思想

中世のイスラム教 (イスラム教の特質) 世界三大宗教の一つであるイスラム教は、我々に何を教えているか。この宗教の創始者であるマホメットは、歴史上の明白な人物で、宗教家であると同時に政治家でもあり、軍人でもあった。中世アラビアに起こりヨーロッ…

第四章 中世の思想

新約聖書 旧約聖書(ユダヤ)の神と新約聖書(ヨーロッパ)の神も同じエホバであるが同一神と思えない程違う。それはユダヤの予言者モーゼとユダヤ思想とギリシャ思想の合体神キリストとの違である。 キリストはダニエルの予言書を読んで、神の子であるとい…

第四章 中世の思想

中世のキリスト教 元来ローマは、國教に反対し有害でない限り極めて寛大であった。然るにキリスト教は他宗教と妥協せず、殊にローマの国教及び皇帝崇拝教に対して極力反抗し、且つ女神がローマの祭壇に焼香することを拒絶したため多くの皇帝によって迫害され…

第四章 中世の思想

中世紀一千年間は東西両洋とも宗教万能の時代であった。 何時の時代も弱者や貧者の苦しみは同じである。富める者や権力者は、金と力で豪奢な悦楽、淫楽にふけり、快楽享楽を浴び、人間生活の悲しみや惨めさや苦しみをごまかしてゆくことができるが、貧しい者…

第三章 古代思想

日本思想-神道(別冊神道手引書に記述) (43 43' 23)

第三章 古代思想

エジプト脱出 ユダヤの奴隷民の苦難を救うべくモーゼは立上った。或る日ホレブ山に行った時、そこに神が現われて「私はエジプトに居る私の民の悩みを見、且つ彼等の救い求める叫びを聞いた。私は降って彼らをエジプトの手から救い出し、これより広い地、乳と…

第三章 古代思想

エジプトの奴隷 アブラハムの子イサクにエソウとヤコブの二人の子があった。兄弟は仲悪く弟のヤコブはカナンの地に落ちのびて十二人の子を生んだ。ヤコブは末子のヨセフを偏愛したため、兄達は妬み憎んでエジプトの奴隷に売ってしまった。ヨセフは奴隷になっ…

第三章 古代思想

神の試練 神はアブラハムの信心を試すに子イサクを燔祭に、羊の代りに焼いて犠牲に捧げよと命じた。アブラハムは無念無想神の命ずるまま決行する我が子を火で焼かんとした時、神はその不退転の信仰を知って中止命令を出した。又、信仰心の強いヨブを残忍な方…

第三章 古代思想

ノアの洪水 神の祝福を受けて産めよ殖やせよ地に満てよと勵んだ人間が繫栄し発展し、増加するに従って、次第に神を疎んじ軽視するようになり無信仰になって行った。神はこの状を見て嘆き悲しんだが大勢の人間は神の心に従おうとしない。そこで神はもう一度人…

第三章 古代思想

禁断の実 神に禁ぜられた「禁断の知恵の実」を悪魔(蛇)の誘惑に歎されて喰ったため罪を得、神は怒りエデンの園から追放した、罪深き者として苦難の道を歩むこととなった。苦しみ悩み、悶え、迷い、病み、貧しくなり、そして苦労を負うことになった。これが…

第三章 古代思想

旧約聖書 創造主の神 全知全能の唯一神エホバの神は天地自然、万物万象を造り、最後に人間を造り、人間のために美しい平和楽園エデンの園を造って、これを悉く人間に委ね与えた。人間は種々様々なものを造ることができるが、生命及び生命現象の生物植物動物…

第三章 古代思想

ユダヤ思想-旧約聖書 キリスト教の生みの親はユダヤ教である。それは旧約聖書に記載されているところであり、本来旧約は古代に属するが、中世に開花躍動するキリスト教と不離不可分の関係があるので中世に纏めて説くことにした。 ユダヤ人は古代に於いて四…

第三章 古代思想

プラトン ソクラテスの死は弟子プラトンの生涯を決定した。アテネの名門の生まれである彼はやがてアテネの政治指導者の一人となるべき人であったが、傾倒し私淑した、師ソクラテスを祖国アテネが処刑するに及んで政界への望みを断念し、青年たちを教育して次…

第三章 古代思想

ソクラテス ペロポンネーソス戦争に三度従軍し、よきアテネ市民としての義務を果している。この戦争に於て彼はあらゆる困難に耐え、最も勇敢に戦い最高の勇士として賞讃を受けた。彼は当時のアテネで学び得る知識を吸収した。当時の自然学に通じピュタゴラス…

第三章 古代思想

ギリシャ思想 紀元前六世紀(二六〇〇年前)のギリシャの都市国家は繁栄し、地中海の全域に亘ってギリシャ人の活動が展開されるに至った。古くからの家柄、門閥、格式が崩れ、実力能力あるものが現れ、実力本位の時代となっていた。ところが、その行過ぎは利…

第三章 古代思想

中国思想儒教道教 儒教とは儒者の教のことである。儒とは潤す徳化浸潤することをいい、また儒は柔、優で人を安んじ心服させるという意味である。孔子をもってその祖となし、孔子は春秋時代約二五〇〇年前の頃のすぐれた指導者(思想家哲学者)として多くの門…

第三章 古代思想

印度思想-佛教 仏教とは、仏陀の教えということである。仏陀とは「目覚めた者・覚者」、(悟った人、解脱者)のことであり、人間は全て仏陀になれる道の教えでもある。仏教は今から二千五百年前の頃姓ゴータマ、名シッダッタが(釈迦族の中心地方ガピラ城の…

16、オロゴメ

藩政時代「馬追(うんまえ)」は年中行事の一つで、最も男性的で勇壯を極めたもので、笠(おろ)山に牧場を作り、平時は「牧司」数名が警戒に当り、毎年一回四月中「卯の日」に仔馬(二才馬)捕りをし、当日は六郷が大小幾多の旗をひるがえし、郷別に円陣を…

14、オンダンコラ

「オンダンコラ」は新光寺の高岩の下を出たところの小字「小野田」(オンダ)の河原(コラ)である。 昔新光寺及田川原(オンダンコラ)などに数多くの百姓が居住し、新光寺という寺もあった。白山参り、岳参りにはこの地を通って登り下りして、皆小野田の河…

18、十五夜綱引き

昔は山に「かや引き」に行き、親がとってくれた葛かづらと一緒に綱を編んで、旧暦八月十五日夜綱引きをしたものである。子供達は夏休み中の「かや」のとり高によって賞品などを当日与えられていた。 「かや引き」は子供達の楽しみの一つでもあったが、子供達…