2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧
この著書は、ロンドン条約後、これに不満をもつ軍人の間に広くよまれ、国家革新すべしという声が、「のろし火」のようにあがり、それが風にあおられた野火のようにひろがりつつあった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-855.html
そうした若い軍人に影響をあたえ、国家革新の熱意をもえ上らせたのが、北一輝の「日本改造法案大綱」であった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-854.html
二十七日夜半、戸松も事件の関係者として逮捕投獄されたのであった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-853.html
戸松の思想が、一つの大きな曲り角にきていた頃、安部先生の世話で就職がきまった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-852.html
先生は、戸松がマルクス理論に熱中している間は、決してそのことを批判することなく、彼のなすがままにしておいた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-851.html
このおだやかな、人を信ずる力の強い師匠に対する時、戸松は心を洗いきよめられるような感じを抱くのが常であった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-850.html
先生は非常に青年を愛する人であったから、戸松の来訪をいつでも心よく迎えて下さった。 その上、書斎を戸松に解放し、自由につかうことを許していた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-849.html
丁度その頃、戸松も思想的に大きな壁につきあたっていた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-848.html
昭和七年五月十五日夕、東京の町々にはあわただしい号外の鈴の音がながれた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-847.html
このように左翼思想が純真な青年や不満をもつ労働者の間に浸透しつつある時、その反動として右翼活動もますます活発になっていた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-846.html
頭山満翁や安部先生に愛されたのも、その頃であった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-845.html
このように世の中が緊迫した頃、戸松は上京した。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-844.html
戸松は青年となるや、この疲弊した農村をすてて東京に出ようと考えた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-843.html
いろりばたの夜話に、大人達が近くの村々から売られていった娘の噂話をしているのを、戸松はよく耳にした。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-842.html
その頃、戸松の生地である東北は、三・四年目毎に冷害の憂き目にあっていた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-841.html
丁度、彼の少年期も、そんな時世であった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-840.html
戸松は大正二年八月十五日に生まれた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-839.html
戸松の青春遍歴 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-838.html
この国の土から生じたこれらの物を食べることによって、わたくしの生命はこの土につながってゆくのである。 それはわたくしの精神にも多かれ少なかれ影響してゆくであろうことが想像された。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-837.html
しばらくして、のっそりと体格のいい娘が上ってきた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-836.html
戸松は最初の結婚に失敗し、女性に失望していた筈であった。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-835.html
ここらで男と女が結合し、調和して、より豊かな人間性を発揚する思想文化が完成しなければならないね。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-834.html
笑っている中に、ふとわたくしはソクラテスの妻に対する憐憫がわいてきた。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-833.html
ソクラテスの妻は大変ヒステリーであったらしい。 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-832.html
「いくら高遠な理想をもっていても、そばで女房が文句をいったり、けなしたりしたらやりきれないだろうからなあ。ソクラテスのように超越してしまえば別だがね」 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-831.html
「しかし、君の奥さんの場合は、お母さんが心配するのは無理ないね。中国と日本は戦争の真最中だ。殊に君のように現地の民衆相手に活動していると、知らない人は不安に思うだろうからなあ」 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-829.html
客間の男女論 http://kuninoishizue.blog.fc2.com/blog-entry-828.html