いしずえ

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2023-01-01から1年間の記事一覧

第五章 近代思想

二十世紀の現代、人類は国際社会が世界的規模において現実に実現されようとしている。これ迄に超民族的大帝国が二千五百年前にペルシャ帝国を初めとし、ギリシャ帝国、続いてローマ帝国、印度クシアナ及ゲプタ帝国、中国帝國、中央アジアのサラセン帝国、蒙…

第四章 中世の思想

中世の儒教 後漢に仏教が伝来し老壮の思想は晋の清談を生み、別に道教が生まれ、いわゆる六朝には道仏の二教の隆盛と抗争が著しかった。この道学が新儒教として立ちあがった。道学は道教仏教を排斥し、天地万物の本源を大極といゝ、それには動と静二つの活動…

第四章 中世の思想

中世の仏教 釈尊の歿後紀元前三世紀のマウリア王朝のアショーカ王の時代に王の支持を受けて仏教は全印度に普及し、仏教教団の発展は、保守的正統派の上座部と進歩的改革派の大衆部との分裂を招き更に両部とも細分裂した。それは釈尊の教え、教典の解釈と整理…

第四章 中世の思想

神意に絶対服従 何がマホメット教をしてかくまで成功せしめたか、何處にその力が伏在しておるか、というならば、宗教信仰、特に唯一神の観念に基く世界観による。この宗教は神意と服従の二つに見ることができる。この世界は神の世界で、神の主宰する世界にお…

第四章 中世の思想

マホメットの生立ちとその版図 マホメットは、「天は唯一の神なり、マホメットはその使徒なり」と宣教の標語にした。神は人類を導くために無数の予言者をこの世に送って、神の聖旨を伝える。その多くの予言者の中に、アブラハム、モーゼ、キリストは優れた予…

第四章 中世の思想

マホメット教の戒律 (宗教的戒律) 酒・阿片 — この二つは人間生活に不必要で且つ有害であるとしている。 生血、豚肉、病死闘死した鳥獣肉および異教徒の屠殺した鳥獣肉食を絶対禁止する。 奴隷の使用禁止。 (家族的戒律) 物心共平等に取扱える能力ある場…

第四章 中世の思想

中世のイスラム教 (イスラム教の特質) 世界三大宗教の一つであるイスラム教は、我々に何を教えているか。この宗教の創始者であるマホメットは、歴史上の明白な人物で、宗教家であると同時に政治家でもあり、軍人でもあった。中世アラビアに起こりヨーロッ…