いしずえ

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2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

永遠の道 第二巻受難の巻

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『童心殘筆』より

津浪 四 傍らから女が慄へ聲で訊ねるともなくきいた。 「隣りへ来てらっした日本橋の御隠居さんは如何したでしょうね」 「さ何しろ身體が利かねえんだから仕様がねえ。」 「因果ですね眞實に、月島までわざわざ養生に来て、津浪に遭ふなんて。」 「死にゝ来…

永遠の道 第二巻受難の巻

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『童心殘筆』より

津浪 四 近所に居た元気な鳶職が、室の隅で濡れそぼちながらぶるぶる慄えて、それでも頓狂な聲を絞って語る。 「野郎如何したかな、餘り醉いやがるもんで、水だと言って引き摺り起したんだが、間誤つく中に箪笥が'002;りけえったんだ。野郎下敷になりやがっ…

永遠の道 第二巻受難の巻

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『童心殘筆』より

津浪 三 私は慘として眦を決した。壊れ傾いた隣りの屋根を踏んで、六尺餘りの隔たりを女も子供も跳ぶ~。そして私の家の屋根へしがみついて、踉めきながら私の救いの腕に投じると、そのまま彼等は皆腰を抜かして了ふ。荒くれな男も、いたいけな子供も皆あゝ…

『童心殘筆』より

津浪 三 如何にも其の室の窓を何者かゞ亂打して居るのである。私は雨戸を繰ろうと手を掛けたが、こはそも雨風の力で如何しても開かない。一生懸命を罩めて引張って、やっと開いたと思うと間もなく、一團の黒い塊が私の胸に礫の如く飛びついた。それは人間で…

永遠の道 第二巻受難の巻

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日本の天皇陛下は世界最強 日本人が知らないとてつもない権威と海外での序列

日本の天皇陛下は世界最強 日本人が知らないとてつもない権威と海外での序列

『童心殘筆』より

津浪 二 「丁度満月の大潮の夜だものな……」 母が手探りで蝋燭に火を點けた。室内が朦朧と明る。家財道具が室中に散亂して居る。我等は更に着物を重ねて、互に膝を摺り寄せた。 「近所の方は如何したでしょうね?」 「さー何にも聞こえないな。」 やがて各自…

永遠の道 第二巻受難の巻

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桜島 噴火警戒レベル3から2に引き下げ

気象庁は25日午前11時、鹿児島県の桜島の噴火警戒レベルを3から2に引き下げた。 気象庁は噴火警戒レベルを導入する活火山について、レベルの変更を判断する様々な基準を設けている。それによると、桜島では一定規模の噴火が2週間連続して発生しなかっ…

実録・大日本菊水会双龍伝完結編(予告編)

実録・大日本菊水会双龍伝完結編(予告編)

『童心殘筆』より

津浪 二 其の中に畳や床板がブクブク浮び出したので、私は家人を愈々二階に上げつきりにして、獨り尚家財を物色して居た。水は何處からともなくもの凄く湧き上って来る。愈々危険と見て取って、急いで私も梯子段を駈け上った其の刹那であった、凄まじい音響…

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『童心殘筆』より

津浪 二 夜央過ぎ、私は書物を閉じて階下に降りた。玄関を通ると沓脱ぎの邊でドブリドブリと云う変な音が聞える。何だろうと障子を開けて見ると、此は如何に其處に脱いであった下駄が二三足水に浮んで、クルリクルリ廻轉して居る。さては水か、私は急いで次…

いしずえ 新年号 (№34)

・安倍外交の功罪 ・吉田磯吉翁と任侠道 (その十八) ・理論武装せヨ! 第三十一回陽明学講座 ・天皇論 (日本固有の道) その三十四 12月21日発送予定です。 新規購読の方は kuninoishizuehonbu@yahoo.co.jp までご連絡願います。 いしずえ購読会員のおす…

『童心殘筆』より

津浪 二 夕餉の後も妙に淋しい沈黙に支配されて、間も無く私は二階の書斎に閉じ籠って了った。ザーッ、ザーッと一風每に猛雨が凄じく雨戸を打つ。家中の戸と謂う戸は一様ゴトン、ガタン、ギーッと無気味な音を立てゝ。其の間から'112;々と虚空に荒ぶ暴風の哮…

永遠の道 第二巻受難の巻

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永遠の道 第二巻受難の巻

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『童心殘筆』より

津浪 二 眼を閉じると、私は容易に大正六年九月三十日の暴風雨の夜に返る。其の夜は満月に當って居た。其の前日、波静かな月島湾に臨んでゐる、新な私の家の二階の書斎で、私は来む宵の明月と大潮とを楽しんで、建てた許りの心地好い木の香を懷しみながら、…

『童心殘筆』より

津浪 一 先達て鼠骨翁の病牀を御見舞した時、棚頭の傀儡、一線絶ゆると絶えざるとの境の測り難なさから、話は様々に進んで不圖去る大正六年の秋、月島で遭遇した津浪の経験に及んだ。氏は之に大変興味を惹かれて、其時の舊稿があるまいかとの事で有ったので…

永遠の道 第二巻受難の巻

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思想 鉱脈

世人は、口を開けば政治への風当りは舌鋒鋭く、特に時の政権への批判、誹謗、中傷は止どまるところを知らない、よって我が国の政権はここ数年、一年に一人の割合で交代劇がみられた。世界に類のない不安定内閣が助長されている。将に、日本の足を引っ張って…

『童心殘筆』より

暁風残月の遊 三 肅々として天地の流れは動く、暁も早近いであろう、私は舷を叩いて拙作の即興詩を低唱した。 人遠く湖玄く山影幽なり 煙波暗き處愁を奈何せん 月傲骨を憐んで詩境を開き 露襟懐を滌うて棹歌發す 星宿森々碧落に懸かり 天風浩々銀河を渡る 五…

永遠の道 第二巻受難の巻

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新月会の御案内

神道教典(神道研究会)を基に、皆で神道を学びたいと思います。 興味のある方は、どなたでも御参加ください。 日 時 : 2015年12月11日(金) 18:00~20:00 場 所 : 鹿児島市内(詳細はメールにて) 会 費 : 初回のみ教材代1,000円(神道教典を半額で提…

一土会(いっどかい)の御案内

神道・陽明学に興味のある方、意識高い系を目指す人の交流会です。 皆で楽しく語り合いたいと思います。 興味のある方は、どなたでも御参加ください。 日 時 : 2015年12月5日(土) 14:00~16:00 場 所 : 鹿児島市内のカフェ(詳細はメールにて) 会 費 …

『童心殘筆』より

暁風残月の遊 三 言いしれぬ感慨のメロディーが縹渺として煙波の彼方に消える。頽然として依田泰君が余に杯をさした。「長星汝に一杯の酒を勸めん。世豈萬年の天子有らんや……先生つぎましょう……」彼は憂国の歌人である。「先生真實のところあの気分ですね………