いしずえ

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『童心殘筆』より

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山水養性記



此奴だな先刻の帝の懸解坊主はと可愛しく思いながら奥に通る。靴下で小儈はつるりと滑って、やつと踏みこらえた。

學。君。そうぴょこぴょこ歩くから滑る。もっとのっそり牛の様に歩くのだよ。

小。大きにありがとう。

飽迄も人を食った小儈である。

小。どうぞこちらへ。

泉水に面した八畳の一間へ通された。

小。じきに老師が見えます。ごゆっくり。

云い棄てて、小儈は元気にたったっと出て言って了った。