いしずえ

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『童心殘筆』より

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山水養性記



儈。はつはつ……鳥のとびのことさ。里の衆が頬冠りして柴刈りに来ると、鳶がつつつと舞い下って来て、ぱっと其の手拭を攫ってゆくそうだ。

學。なるほど山賊を働くわけだな。

儈。女共はまだ好い。いま柴を擔いで行ったあの老爺さ。この間まんまとやられたそうだ。あの禿頭をこつんとやったんだから堪らぬ。頭に穴があいたそうだ。はつはつは……

學。それで貴公は帽子を冠らぬか。