いしずえ

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『童心殘筆』より

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山水養性記



學。絶唱だ。高巌に赤々と燃ゆる夕日が沈んで行って、深谷に夕暮の非風を催す。靑玉の様な峽を天斧でつんざいて、一雙の飛瀑。實に好い。仙人に隨って、緋鯉に乗り白蓮を持して淸冷中に飛び下ろうという一結亦何とも云えぬ。古今東西瀧を詠じた詩中の最も勝れた作だろう。

儈。大自然をそのまゝ拈出し得たところが尊い。東坡居士の詩は全く自然の律呂に叶って居る。要するに其の人格が山高く水長き風があるからかね。

時に引き返そう。小儈が待って居るだろうよ。