いしずえ

『陽明学勉強会』 参加希望の方は kuninoishizuehonbu@yahoo.co.jp まで!!

『禅と陽明学』下巻より

イメージ 1

天地万物を以って一体となす、人間と自然というものは元来一つのものである

天地万物がもともと一体であるというのは、形容詞でも何でもない。比喩(ひゆ)でもない。科学的見地からしてもそうであることを、アインシュタインと並ぶ科学者であるティヤール・ド・シャルダンが力説しております。

つまり宇宙の中にこの地球というものができて、最初は渾沌としたものであったが、無機物からだんだんに有機物の世界ができ、その有機物の世界から今度は生命の世界が発展し、その生命の世界の中から何億年もかかって、ようやくここに心の世界というものができ、そして人間の精神、道徳というものが発達してきた。

だから人間と自然というものは元来一つのものである。神が特別に人間というものをつくったのではなくて、自然界も動物界、人間界もみな一貫した天地創造の段階に属するものだ。だから人間の本質的なものは自然界にも存するものである。