いしずえ

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『禅と陽明学』下巻より

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道徳の源、無心にして誠、自由自在に自然に従って人生を営んでゆくこと

道徳というものは普通、徳目として、即ち形式的に考えるのであるが、そういうものは道徳ではない。道徳の根本、道徳の源というものは誠である。誠とは何かというと、これは「造化の純粋な持続」である。

教育というものは、聖人の教えと言うものは、したがって道徳というものは、人間をして自分で自分の悪、悪とは何かと言えば、天地自然の真理に違(たが)うことである、天人一貫する法則に反することである。自らその悪を易(か)えて、天人一貫の法則、真理、これあるによって、万物が生成化育していく、つまり進化してゆく。これが中(ちゅう)である。純粋持続である。その中に至らしむのみ。即ち本流から離れた人間を本流に、レールから脱線したものをまたレールに帰してやる。これが教育である。

そうして動いて正しいのが「道」である。これを使って物事が統一合体してゆくのが「徳」である。用いて和するを徳という。