いしずえ

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安岡正篤(著) 『古典を読む』より

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宇宙が、宇宙たるゆえんのものを道といい、その道の人生におけるものを徳という

この宇宙、もちろん人生を含む、この宇宙が、これなくしては存在活動することの出来ない、これによって宇宙が宇宙たるゆえんのものを道といい、その道の人生におけるものを徳というのであります。

宇宙の道は人間の徳となり、それがまた発して人世の政治経済教育その他百般の事業にもなります。

それを「功」とも「事」とも「利」ともいいますが、あくまでも人間に生きた孔子は人倫を重んじて、自然に形式を尊び、表現を敬むようになりました。

しかるに表現や形式は生命から疎隔(そかく)し易く、どこまでも生命そのもの、創造自体の保全の愛した老子は、出来るだけ表現や形式の拘泥(こうでい)を厭(いと)いました。孔子の仁と礼とは老子においてもっと根本に還って道と徳となっているのであります。

自分が世のため人のために何か善いことをして見せるよりも、自分が蔭に廻って、世の中に、人間に、何か善いことをさせるようにつくしてゆく方が更に純全であることを教えたのであります。

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