いしずえ

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みちのく鎮魂

 3.11以来、今日で丸三年である。あの大震災で罪無き人々が、災難に見舞われて、二万人近く亡くなった。生き残った人々の多くは家屋を流され、今も二十万以上の人々が居場所を失い、全国津々浦々に飛び散り、転々と人目を気にしながら心の放浪を続けている。「国破れて山河あり」と謂う言葉があるが、その心の拠り所である故郷も壊滅し、途端の苦しみに涙も枯れ果て、時が解決すると思ったが、時間が経つに連れて、益々苦悶は色濃くなっている。
 
 人間だけでなく、凡ゆる生き物、空を飛ぶ鳥や、海中を泳ぐ魚を除いては、家畜やペット等、動植物まで犠牲になった。中には自分を除いて、両親・子供(3人)妻を失い孤独に陥っている人も居る。恐らく夜は熟睡どころか、毎晩地獄を見てお出でだろう。そういった人々の真の気持は、その当事者でなければ絶対に知り得ない、何故この場所で、何故私達がこういう目に合わなければならなかったのか?との思いが大方であろう。
 
 何故神は、これだけの試練を与えたのであろうか、中には熱心な神仏への信仰心の厚い人々も居たであろう。又その逆の人も居たであろう。一切そういった所業に関係なく、あの世へ持って行かれた、これは一体どういう事か、生存者の中には最早神仏など信じない、只、それを憎む、と云った心境の方もお出でだろう。しかし、これは人知では計り難い恩寵が必ずあると思う。
 
 あの先の大戦で我が國は三百十万人の同胞を失った。それから二十年も満たない間に、見事に経済的復興を成し遂げた、世界に類の無い奇跡の民族である。これ程試練に遭遇した国は、真のユダヤ人と日本人位であろう。私達は近隣諸国や宗主国が、如何なる難題を吹っ掛けて来ても、それにめげるものではない。我が祖国は本当に尊い国柄なのである。
 
フレーフレー
2020みちのく
フレーフレー
2020日本