僧「何處からでも有りませぬ。」
「あなたは如何なるお方ですか。」
僧「私は何でもありません。」
「何ぞお望みでございますか」
僧「何も要りませぬ。」
「お名前は。」
僧「人々は私を Nameless Wilderness と申します。」
「あなたは何處からお出でて、何處へお帰りになるのですか。」
僧「限りない自由が私の住家です。」
「その意味は!」
僧「分別なく、前後無き境地に住むと言うのです。永遠の空に住んで、身自ら空と爲った人は何の分別すら知りませぬ」