いしずえ

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永遠の道 第一巻春雪の巻

赤と黒ほどに性格のちがう母子ではあったけれども、この一点だけでも母は尊敬と信頼に価する存在であった。なぜならば、それは高く純粋に生きることを意味するものだからである。夫の肉体はほろんだ。然しその精神を自分の胸にいだきとって、夫婦としての限りない成長をつづけてゆかねばならない。生ある限り夫の精神は自分の心の中に宿り、自分を通してこの世に生きつづけるものであるということを信じてゆくところに、不変の婦道が立ってゆくものであると、わたくしは信じている。