いしずえ

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柊原青年団の歩み

十、農村の過疎化

 日本の産業が復興するにつれ、労働力がますます不足し、そのため、都市への若年労働者の流出が多くなり、中学校卒業生の金の卵といわれ、卒業と同時の男も女も都会へ出ていった。

 一方、高校や大学への進学者も暫時増加し、進学のために出郷する者も増えていった。

 反面農村に残る者は少なく、農業高校を卒業しても都会へ出向き、農家では後継者問題に困るようになった。一方国内産業構造の変化によって、郷土にある人々も農業から他産業への転職も多く、専業農家は減少しつつある現状である。

 今日の生活は、金がなければ生活できない社会で、同じ地区でも種々の職業に就労し生計を営んでいる。

 従って、住民の意識の変化に伴い、近隣の心の結びつきも薄く、隣の人は何する人ぞで、人は人、自分は自分という考え方で暮しているように思われ、昔のような青年団をのぞむことは無理と考えられる。

 もうすぐ二十一世紀となる。働き盛りの若者はよそへ出て、後に残っているものは高齢者だけで、郷土の山野は雑草が茂るばかりでは残念で、共に英知を出して郷土に光を見出したいものである。   (梶原)

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