いしずえ

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安岡正篤(著) 『陽明学十講』より

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人物に大事なものは、活力、気魄が旺盛でなければならない

人物にまず大事なものは何かというと、養気ということである。これは『孟子』にもある言葉である。

気とは何であるか。これは我々の性命力、単なる動物的生命力ではなく、心身一如の性命力、わけて西洋流にいうと肉体的な活力、バイタリティ(vitality)と、気魄、メンタリティ(mentality・精神性)、スピリチュアリティ(spirituality・霊性)である。活力および気魄、西洋人は何でも分けていう。道を分けて道徳と宗教と言ってみたり、学を哲学と科学とに分けたり、すべて分けるのが西洋人の特徴、結ぶのが東洋人の特徴、特に日本人の特徴、日本精神の大事なところは「むすぶ(産霊)」ということである。森羅万象すべてはエネルギーの運動および変化であると科学者はいう、熱にしろ、光にしろ、何でもエネルギーが旺盛でなければ万有はないのである。われわれも根本において活力、気魄が旺盛でなければならない。