いしずえ

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『安岡正篤先生講演集』より

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我々は、潜在エネルギー・潜在生命力を、大いに養う必要がある

何が人生に尊いことかと申しますれば、人知れず培われる道の種子、学問の種子ほど尊いものはないと私が考えますばかりでなく、古来心ある先賢が一様にこのことを申しておられます。人間のこと、自然のことは、この根本を培養することによって始めて本当の造化というものがあるのであります。

私どもの例えば個体、肉体をとって見ても、これも我々の生命の営みでありまするが、この我々の生命の営みの大部分というものは実は潜在エネルギーと申すべきものでありまして、目に見える即ち現象面は潜在エネルギーの、潜在生命力のほんの一部分にすぎないのであります。

我々は見える事よりも潜在している生命力を大いに養う必要があるのであります。これを養っておきさえしますと、現象面でいろいろ虐(しいた)げられても、必ず芽をふき、花を開き実をならせることが出来るのです。然らば潜在生命力とは何かと申しますと、取敢えず平生の修養であります。肉体にいえば養生、精神にいえば修養、このすべてをひっくるめて素養と申します。平生の素養であります。