人物たるに必要な根本的条件とは、気力、生命力というもの、これがないと事に耐えません
人物たるに、まず一番根本的に具(そな)わっておらなければならぬものは何かと申しますと、「気力」であります。
身心一貫した「生命力」であります。
これは見てくれの身長であるとか、肉づきであるとか、堂々たる体格などとは関しないもので、また一見鼻っぱしが強そうでも、事に当たってとんと意気地のないのがおります。
そんなのは「客気」と申します。
すぐ消えてなくなります。
むしろその点では、どちらかというと、物静かな、弱々しいふうでありましても、事に当たりますと、非常に粘り強い、忍耐力、実行力に富んだ人があります。
こういうものは滞在エネルギーの問題でありまして、真の創造力です。
これがないと何にもなりません。
『孟子』にある名高い「浩然(こうぜん)の気」「われよくわが浩然の気を養う」という、あれがちょうどこの気力というものを知る良い言葉であります。
この気力・生命力が養われておりませんと、事に耐えません。
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