いしずえ

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抜本塞源論

 今後、我々が王学の発展を望むなら、当然抜本塞源論を、より重視すべきである。そうすれば王学の真実な思想を見失う事がないであろう。而も実際的に我が身にこの社会に役立つ事が出来る。そして誰もが政治知識を得られ、道徳才能も得られる。それは簡単明瞭であり、ずばり欠点がないものと考えている。

 抜本塞源論とは何かとすれば、抜本とは本を抜く事、塞源とは源を塞ぐとなる。我が心の乱れを根本より立て直し、その徳性を分け隔てなく、万物に及ぼせ、という事である。この抜本塞源論は顧東橋に答へたる答書の終わりに王子の大精神が覚えず爆発した二千余言の大論文である。

 三輪執斎は曰ふ「是れ至論中の至論、明文中の明文、秦漢より以来、数千年の間ただ此の一文あるのみ」と。又吉村秋陽は蓋し王子終身の立言を以て、その淵源を推し、その帰宿を求むるは、俱に是れに外ならず。直だ千載の積弊を掃いて、これを三代の上に挽回せんと欲するのみ。何らの大見識ぞ、何らの大力量ぞ。前人謂えらく、公は固に百世殊絶の人物と、誠なるかな。

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