二十世紀後半の現代において我々人類は今全人類的国際的共同体社会を現実的に達成する可能性を見出したのである。
今日の「科学文明」機械技術の物質文明である。
而しこの科学がつくった新しい文明が決して理想の世界でなかったことがはっきりして来た。
むしろ人類史上未曽有の怖るべき規模の害悪をつくるものであることを知った。
いわゆる地球破壊と人間性の喪失崩壊である。
消費は美徳であるの掛声は物質万能主義に捉われた悪魔の誘にほかならない。
消費は美徳であるとの名の下に極短なる限度なき自由競争、物質的無駄粗末、廃棄物の捨て場ない程害毒物を捨てる。
海を殺し、河川を殺し湖沼を殺し、空気を汚し、山林草木等の生物を殺し地球破壊と人間性の喪失を造り出して行詰っている。
~経済学の発生成立は「消費の充足」であるが、充足を超えて世界市場の争奪更に内需拡大等一方的消費行為は経済そのものの否定であり破壊である。
だから争が戦争がおこるのである。
人間思想そのものの誤りを先に正すべきである。
西洋人は我々東洋人と違うものがある。
東洋の「没我信仰禁欲」自己をマイナスにする精神文化とは違うものがある。
これは戦争への道である。
日本神道「産靈」思想~これを解決する文化は西洋の本質自己プラスの「我・知・欲」と東洋の本質自己マイナスの「没我信仰禁欲」をむすぶ日本の本質宇宙理法の作用「産霊、開化開発生育、創造昇化」の神道文化思想ほかない。
国家最高至上の生命は「目的」と機能である。
戦後の日本国家には目的がなく、意志さえもない。
機構形態はあるが機能がない。
况してや国家国民の理想は皆無である。
国民大衆は利と欲の虜となって国家民族を思う者がない。
国家社会が乱れるのは当然である。
唯政府にはアメリカに追随しているだけで主体性も自主性もないまるで無政府国家である。
国鉄日鉄をJRという如く国語軽視の傾向をもっている。
襟度、袴もない一種植民地になっているのだ。
日本には人権中心政党はあるが国権発動の政府はない。
(平成十年五月一日)