ゴールデンウイークが明け、いよいよバーベキューシーズンが本格的に到来する。それに従い、これからの季節は、O-157やカンピロバクターといった菌に由来するアウトドアでの食中毒が増えてくる時期でもある。
だが、多くの食中毒は少し気をつけるだけで、防ぐことができる。たいていの食中毒事故は予防の原理原則を知らずに起きてしまっている。
厚生労働省は食中毒予防の3原則として「(食中毒菌を)『つけない』『増やさない』『やっつける』」としている。
ではそのために何をすべきか。やるべきことも3つ。「分離」「冷蔵」「加熱」である。食材や調理用具を扱うときに、この3項目を徹底すれば、まず食中毒になることは考えにくい。
まず気をつけるべきは「分離」だ。シーンとしては保存から調理まで。対象は容器、調理用具(包丁、まな板など)、そして自分の手先など食材が触れるものすべてを分離させておく。
とりわけ生肉の扱いは気をつけたい。アウトドアでは、「肉専用」の器具は徹底的に分離する。生の肉に触れた包丁やトング、菜ばし、まな板などで他の食材を触ってはならない。
「専用」器具の設定に加えてもっとも大切なのは「運用」だ。「ちょっとくらい」と肉用のトングで生野菜をつかんでしまったりしては台なしだ。実際の運用時こそ、「分離」を心がけてほしい。
食材をクーラーボックスなどで冷蔵保存するのはもちろんだが、この段階で生肉と、そのまま食べるつまみや生野菜はきちんと分離しておきたい。直接口をつける缶ビールと加熱しなければならない肉が密着して保管されている光景を見たりするとヒヤヒヤして仕方がない。
もちろん食品を触る前に手洗いをするのは当然のこと。これも食中毒菌から自分を「分離」させるための鉄則である。
「ふだん家でも料理をしているから大丈夫」とたかをくくってはいけない。水場、冷蔵庫、ガスやIHのコンロなどアウトドアと家庭のキッチンの環境は違いすぎるくらいに違うのだ。
次回「冷蔵」「加熱」について、さらに詳述する。想像以上にさまざまな場面で、いろいろな原因での食中毒が起きている。
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