いしずえ

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『人間の生き方』より

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分を尽し、一燈を以て一隅を照らす

一国の政治を支配する内閣が、宰相が、また政党が、政党員が、真剣に、賢明に、廉潔(れんけつ)に、そして果断に、その責任を、その使命を尽しますならば、世の中はみるみるよくなる。分を尽すといえば、あるいは一燈を以て一隅を照らすといえば、そんなことで追いつかんと思うかも知れませんが、それは誤解・浅解でありまして、そうではないのです。

一燈が一万人集まれば万燈になる。万燈の光というものは、いわゆる遍照(へんじょう)、遍(あまね)く照(て)らすわけであります。数ばかりでなく、場というもの、地位というものによっては、この光は、非常に遥(はる)かなところまで及ぶのですから、これは、一国を、一世界を照破することにもなる。明日の世界、明日の日本ということを真剣に考えれば考えるほど、あらゆる職場にいるわれわれが、これに心眼を開かなければならぬ。