いしずえ

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『暁鐘』より

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武とは、いかなる矛盾とも戦う雄々しい精神と努力をいう

武とはなんであるか。我々の現実の生活はいろいろ矛盾をもっている、この矛盾を克服向上してゆく実践の努力を武という。この矛盾を克服して一歩一歩生活を築き上げてゆくところに生ずる哲学だ、信仰だ、芸術だ、文学だというものを文という。

文化の根柢に実践的努力がなければならない。これが武である。武が本体であって分はその表現である、武は文の体であって、文は武の用であるという考え方は正しい。静岡の碩学山梨稲川(やまなしとうせん)<江戸後期の儒学者>もすでにこれを説いています。必ずしも武はいわゆる軍備をいうのではない、いかなる矛盾とも戦う雄々しい精神と努力が武で、それから生じた文でなければ、いわゆる文弱になってしまう。文弱はやがて文亡である、文で滅びる。