いしずえ

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『禅と陽明学』より

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忍辱(にんにく)。辱(はずかし)め、恥(はじ)、あなどりなどをたえしのんで、心をうごかさないこと

忍辱。これがまたヨーガの厭(いとう)、人間の厭の心を取り去ることと通ずるものである。我々はこの人間の中に生きて自分を完成し、衆生に供養し衆生を済度(さいど)していくためには、どうしても布施と同時に忍辱が要る。これは人生の体験を積むほど感じますね。辱(はずかし)めを生ずる、恥を生ずる、馬鹿馬鹿しいな、いやだな、つまらないなというようなことを我慢しなければいけない。それにいちいち腹を立てていたら何もできません。

大業を成そうと思えば思うほど、真実の生活をしようと思えば思うほど、俗人に交われば交わるほど、恥を忍ばなければいけない。これは実に骨身にこたえることです。布施くらいはまだできる。しかし忍辱(にんにく)ということはなかなかできぬことです。