いしずえ

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『経世琑言』より

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如何に死すべきかの、覚悟が常に必要

人間は肚を据えると妙に落着くものである。落着くと物事がはっきりして来る。それが真剣であればあるほど、しっとりとした情味も滲(し)み出て来る。大道寺友山(だいどうじゆうざん)<江戸末期の兵法家)がその『武道初心集』に「主君や親に対して今日あって明日知らぬ身命ということが真実の覚悟とならないならば、武士として十分な働きができない」といっているのは一読ほろりとさせられる。

日本人は伝統的に「如何に死すべきか」の覚悟の上に独得の精神と文化とを実現してきただけに、この真実の思い入れに感激する。其処には実に秘められた深愛と献身の尊さとがある。