商人や大衆の文化が花咲いたときでもありました。
景気がよくて、少し贅沢に流れ出し、一般に気分がゆるみだした世の中でした。
そうした時に、民衆のために、人間として生きる道を、やさしく説かれたのが、石田梅岩先生でした。
また商人のあり方を説き、商人としての自覚をうながされました。
こうして一生独身をつらぬかれながら、多くの人を教え導かれたのです。
のちに、この梅岩先生並びに門下の先生方の教えが「石門心学」とよばれるようになり、今もなお、その教えの道がひきつがれ、注目されつつあるのです。