いしずえ

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安岡正篤(著) 『人間学のすすめ』より

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多岐亡羊(たきぼうよう)の文明、人間の生活をあまりに複雑多岐にいたしますと、本当のことがわからなくなってしまう

人間というものにはいろいろ内容があるのでありますが、その人間の一番大事なものは何だろうか。

そもそも今日の文明からしてわかりにくい。

それは、文明はあまりに人間の存在、人間の生活を複雑多岐にいたしましたから、本当のことがわからなくなってしまった。

多岐亡羊(たきぼうよう)、羊を飼っておった人が羊を逃がした。

慌(あわ)てて追いかけたが、あんまり枝路(えだみち)が多い。

いわゆる多岐であります。

岐路が多くって、あっちへ行ったこっちへ行ったと言っておるうちにどっかに行っちまってわからなくなった。

人間もそういうもので、あんまり仕事が多くなると、肝腎なものがどこに行っちまったかわからんようになる。

今の文明もそうでありまして、あんまりいろいろの知識・技術が発達して、この文明社会というもの、人間というものの本質、人間の使命、人間の幸福、そういったものがわからなくなってしまったのです。

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