いしずえ

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安岡正篤(著) 『禅と陽明学』上巻より

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東洋文化というものは、一切天より出ると申してよろしい

天というものの無限ということに驚き、かつ感じ、かつ考えたようであります。

だからすべて無限なるものを天を以て表すわけです。

その無限なる天が変化そのものである。

天について偉大なる変化ということを感じたようです。

それからこの天というものが万物を想像する、万物を生む。

つまり無限、変化、創造、そこにいわゆる造化(ぞうか)とうような言葉が出てくるのであります。

そして特に森羅万象を生ずる。

天というものは無限であり、変化であり、創造であり、偉大なる生である。

そこで生というものを天によって感得したということが、また東洋文化を会得する一つの秘訣といえるのではないか。

天というものは徹底して生である。

生そのものである。

天によって生がある。

そうして一切有りとし有るもの、生きとし生けるものすべての根源は即ち天であり、従って天というのは絶対的な支配者であるという。

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