アジアのために、日本と中国は手をむすばねばならないということに、我々の意見は一致しているのですが、今日は一つ、その和平の道をどう開いていくかを、ゆっくり話しあいたいと思うのです。
わたくしの考えでは、日米戦争は日本が負けないにしても勝てる戦いではないと思います。
若し日本が負けたとしたら、おそらく中国は共産軍に制圧されてしまうでしょう。
日本の力が弱ったら中国の共産軍が急速に勢いづくということは、蔣介石総統には一番よくわかっていますし、総統はそれを内心おそれております。
総統ばかりではない、そのことは英国あたりもわかっているはずです。
ですからここで日本と中国が和陸して、蔣総統にアメリカを説かせる方法をこうじなければなりません。
戸松さん、アジアの将来を思うならば、これは今すぐにもはじめなければならないことですよ。