いしずえ

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方谷と春日潜庵との関わりは?

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ここで方谷は、陽明学の重要項目として「致良知」「格物」「誠意」の三つをあげています。

致良知」は「良知を致す」とも読みます。

「良知」とは、人間が生まれながらに持っている是非善悪を判別する心のこと。

「致す」とは発揮する(磨く)ことで、「良知」を磨くことが「致良知」です。

王陽明は、人の心を明鏡に例え、くもりのない鏡面が万物を正しく映すように、人も胸のうちに持っている明鏡(心の鏡)がくもらないよう、常にこれを磨かなければならないと言っていますが、このくもりのない明鏡が「良知」です。

人間は利己的になると良知にくもりが生じます。

良知にくもりが生じないよう、実践的な努力をしなければなりませんが、それは「格物」ということによって達成される、と方谷は言います。

「格物」の「格」とは、「正しくする」という意味で、「物」とは「物事(一つの事柄一つの行為)」のことです。

つまり、一つの事柄一つの行為を正しくする実践のことを「格物」と言います。

この「格物」と「致良知」が二本の柱となって「誠意」が実現できるというわけです。



<入門 山田方谷 至誠の人>より