この度、バチカンのローマ法王が、アルゼンチンの枢機卿ベルゴリオ(フランシスコ一世)に決まったが、これは初の中南米出身者であると謂う。確かにキリスト教だけで世界人口の1/5、12億を擁している事を考えればキリストの偉大さを痛感せずにはいられない。しかも、いつも言っているようにキリストは2000年前の人物であり、その時代に四大聖人が輩出し、この現代に至るまで、この四人を超える大人物(聖人)は生まれていない、と謂うのが通説であるが、この四人の思想・哲学をもったものが、王陽明であると私は確信できる。孔子の教えを始めとし、仏教をも手中にし、さらに幕末の高杉晋作いわく、(彼が王陽明の伝習録を読んだ時)「これは耶蘇教だ!」と叫んだのは余りにも有名である。また、近代西洋哲学の祖、ソクラテスの「理知」の哲学も網羅しているのは、陽明学を深く学べば自明である。