いしずえ

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安岡正篤(著) 『儒教と老荘』より

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産業革命以来、男子の意志は単に生きんとする動物的意志にすぎない

近代の女子は、著しく文化的に洗練された。

語学もでき、会話も巧(たく)みに、趣味も豊富になった。

しかしながら、単に語学に通じ、科学的知識を養い、文芸や美術を解し、経済的自主生活を営むようのことをもって、女子唯一の誇りのように考えるならば~現に知らず識らず、そういう傾向に陥りつつあるではないか~これは実に鼓を鳴らして、警醒すべき迷妄(めいもう)であると思う。

この迷妄こそは、すでに幾百年らい男子が苦い経験を嘗(な)めてきたものであって、特に産業革命以来、近代の機械的文明がはなはだしくそういう余毒を伝播したものである。

産業革命以来、、一般民衆を絶えざる機械的労役に陥れた。

そのために現実生活に暴殄(ぼうてん)された男子は、不幸にもその人格は破綻し、生活は支離滅裂するのを禍を蒙ったのである。

その結果、円満な調和的人格は破れて、主知的な、あるいは感傷的な、あるいは利欲一点張りの人間ができて、知識も感情も意志を本(もと)を失って、荒(すさ)び尽くせること正に現在のごとくである。

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