いしずえ

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ティク・ナット・ハン年表 1926~2015 (作成:島田啓介)

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1926

●10月11日ベトナム中部フエ市にて出生。

1942

●16歳トゥヒュウ(慈孝)寺で沙弥出家し入門僧となる。法名ティク・ナット・ハン(釈一行)

1946

第一次インドシナ戦争始まる。「今日の仏教」など数冊を上梓し、平和活動を開始。

1949

●33歳で正式に僧となる。

1950

●初めての禅道場を創設。

1954

サイゴンのアン・クワン(印光)寺の創立に共同で着手。1961年まで教える。
●全ベトナム仏教(AVBA)で、編集・出版・執筆活動に従事。「季節の初めに咲く蓮の花」の編集主幹になる。
●7月21日ジュネーブ休戦協定成立 ベトナムの南北分割。

1956

●釈迦生誕2500年の式典への出席のため初来日。

1957

サイゴン近郊の山地に仲間と「フォン・ヴォイ」仏教共同体を建設、活動の拠点とする。

1959

サイゴン大学の女学生フーン(のちのシスター・チャンコン)に出会う。

1960

●弾圧にあい、フォン・ヴォイを追われる。竹林寺に避難し、「十三本の杉」の仲間とともに平和活動を推進する。ベトナム戦争の激化。

1961

プリンストン大学から比較宗教学研究のための招聘を受け入れ渡米。

1962

コロンビア大学で教鞭をとる。

1963

●戦況のさらなる悪化。仏教徒の弾圧。6月11日クアン・ドック師による焼身供養の抗議がある。
●即時停戦を訴え全米を講演。国連への報告。断食の祈り。
●ゴーディン・ジエム政権の崩壊。
●仏教界からの要請を受け入れ帰国。ベトナム統一仏教教会(UBCV)に「三項目の提案書」を提出。

1964

●各地に「自助村」を建設。サイゴンに仏教研究所を創設し、これが発展してヴァン・ハン(万行)仏教大学となる。
●ラ・ボア出版社を設立し多くの自署を出版。

1965

社会福祉青年学校(SYSS)の活動を開始。ヴァン・ハン仏教大学のプログラムに組み入れられる。

1966

●SYSSの六人のメンバーを在家得度し、「ティプ・ヒエン(インタービーイング=相互存在)教団」を設立。十四戒をもうける。
●40歳、トゥヒュウ(慈孝)寺で法灯を授けられ、ベトナム臨済正宗竹林派の第四十二世法嗣となる。
ベトナム戦争早期終結を訴えるため再来日。
アメリカ友和会(FOR)とコーネル大学の招きで再渡米。各界の著名人と交わり戦争終結のために奔走。
●ワシントンDCにて五項目の平和の提案を行い、それゆえに帰国不可能となる。

1967

キング牧師、ティク・ナット・ハン師をノーベル平和賞に推薦。
●SYSSの中心的なメンバー、ナット・チーマイの焼身抗議。

1968

●1月30日テト攻勢ベトナム戦争終結の転機となる。

1969

●事実上の亡命先となったパリにて、仏教平和使節団、統一仏教協会(UBC)を設立。パリにオフィスを構え、機関紙「蓮」を創刊。

1970

●アルフレッド・ハスラーとともに戦争と、環境破壊、貧困に取り組むダイドゥン(大同)運動を開始。アメリカ、ヨーロッパ全土を講演活動で回る。

1973

●パリ協定でベトナム仏教徒首席代表。
●ソー市にて七人の仲間とともに共同生活を始める。

1975

●ファンヴォンヌに初めての瞑想センター、スウィートポテト・コミュニティを建設し十一人の仲間とともに移住。執筆、戦争孤児の里親探しと難民支援に集中する。

1976

シンガポールでの世界宗教者平和会議に出席。ボートピープル救済のために奔走。

1982

●フランス南西部ドルゴーニュ地方に、僧院・瞑想センター、プラムヴィレッジを創設。
●ニューヨークで命を尊重する会議に参加。東洋の文化と瞑想への関心の深まりを実感する。

1983

●プラムヴィレッジで初めての公開リトリート。
●カリフォルニアのタサハラ禅センターにて、本格的リトリート開催。
●1980年代より、アメリカをはじめカナダ、ヨーロッパ全域、オーストラリア、ブラジルなどをめぐり、マインドフルネスの実践を伝え始める。

1988

●インドへ仏跡巡礼の旅。フーンの出家。「チャンコン(真空)」という法名を得て尼僧となる。

1992

ベトナムドイモイの解放政策により各国から支援の活発化。プラムヴィレッジの支援は世界が直面する様々な問題へと広がる。アメリカでの講演、リトリート活動の活発化。

1995

●十数名の弟子とともに三週間の来日ツアー。東京と大阪で講演。神奈川と山梨で数日間のリトリート。京都と鎌倉でマインドフルネスの一日僧侶とのミーティングなど行う。

1997

バーモント州にメイプルフォレスト僧院創設。

1998

バーモント州にグリーンマウンテン・ダルマセンター創設。
アメリカを統括する非営利の宗教団体UBC,Inc.の創設。

2000

●カリフォルニアにディアパーク僧院創設。

2003

アメリカの連邦会議で講演。
●韓国滞在中に僧・尼僧の戒律の改訂を発表。

2004

●ディアパーク僧院にて、世界のプラムヴィレッジサンガの結集。

2005

ミシシッピー州マグノリアグローブ僧院創設。
●79歳で、190人を伴い約40年ぶりのベトナム帰国。寺院を訪問、数多く講演。ベトナム語の書籍出版。トゥヒュウ(慈孝)寺とバットナー(智慧)寺の再興。

2006

●パリのユネスコ本部で講演。

2007

ニューヨーク州にブルークリフ僧院創設。
●170人を伴い二回目のベトナム帰国。北、中央、南の三か所でそれぞれ三日間かけベトナム戦争犠牲者のための大規模な追悼法要を行う。大統領と会見し、仏教界への抑圧を解くよう要請。

2008

ハノイのウェサク祭に招かれる。政府によるバットナー寺の弾圧。活動の禁止。
●ドイツにヨーロッパ応用仏教研究所(EIAB)設立。
●インド国会で開会の辞を述べる。
●ウェイクアップムーブメントを開始。

2009

●プラムヴィレッジ・タイランドの建設開始。
●肺炎を再発し、ボストンで入院。弟子とサンガだけによるリトリートを行う。

2010

●オーストラリアでナップリュー(流入)僧院と瞑想センター設立。
●「応用倫理(Applied Ethics)」プログラムを世界各地で開始。
●カリグラフィー(揮毫)の個展を開始。

2011

●香港にアジア応用仏教研究所(AIAB)設立。
アメリカの連邦議会で第二回目の講演。
●グーグル本社でのリトリート。
●来日計画があるが中止。

2012

●英国議会と北アイルランド議会で慈悲と非暴力のメッセージと伝える。

2013

●グーグル本社での第二回のリトリート。

2015

●再来日の予定。(88歳)