いしずえ

『陽明学勉強会』 参加希望の方は kuninoishizuehonbu@yahoo.co.jp まで!!

陽明学が右・左の仲を取り持つ

 中江(兆民)は狂態を装うていたが、実に天真爛漫なものぢゃ、初めて知ったのは自分が30前後の時ぢゃ、大阪で有志大会があった時、その席上、私は中江と云います。と名乗って来た。それから三日続け自分の宿にやって来て「ビールを下さい」と言って半ダースづつ飲んで帰った。その時岡山の竹内といふ代議士が、自分の所へ来て中江と一緒になった。彼が「中江さん、私は是非一度貴方の所にお伺いしようと思っております」と言ったら「俺は貴様に用はない、来る事は要らぬ」之には竹内も閉口していた。

 右翼の源流である頭山に、左翼の源流に位置する中江兆民の新しい交流は陽明学がその中を取り持った要素の一部であたといっても過言ではあるまい。所詮頭山の愛読書の一つが大塩平八郎の「先心洞箚記」であり、頭山が最も畏敬した人物が西郷隆盛であった。又中江も西郷を敬慕していた。大塩平八郎と西郷を通して陽明学が頭山と中江の人格と思想に影響を及ぼした事は十分に考えられる。

にほんブログ村 政治ブログ 保守へ
にほんブログ村